安定同位体とは
安定同位体の特徴

核磁気共鳴(Nuclear Magnetic Resonance)
NMR現象を起こすのは原子番号か質量数のどちらかが奇数である場合です。従って、同じ元素でも質量数が違う同位体はNMRで検出できたり、できなかったりします。例えば、普通の水素1Hは検出できても、同位体である重水素2HはNMRを起こしません。一般的に存在する12Cは、検出できませんが、同位体の13Cは検出できることになります。

安定同位体比
天然の水素はほとんど1Hで、酸素は16O です。しかし、わずかながら安定同位体が存在し、水の場合、1H218O やHD16Oの化合物で存在しています。雨として降ったこれらの同位体の比率は、地下水や川となって流れても、化学反応せず、変化しない事が知られています。

また、食物連鎖では後へいくほど、窒素 15N の安定同位体比が濃縮されることが知られており、炭素 13C の安定同位体比はその食物が生産された植物の固有値を反映します。

希ガス類は非常に安定で、自然界では化学変化を起こしません。しかし、その同位体は、放射性同位体の崩壊や物理的作用でも生じます。例えば、自然のウランは崩壊して、4Heを発生しますので、岩石の中にも、希ガスは存在します。しかし、同位体でも3Heが地球内部で作られることはほとんどないので、ヘリウムの安定同位体比で岩石の起源を推定することができます。同じようにアルゴン、キセノン、ネオンの安定同位体比が地球や宇宙の研究に利用されています。

放射性同位体の原料
がん検診で有名なPETは、がん細胞にあつまる放射性同位体から出る放射線を利用して効率よく検査を行っています。そのためには、フルオロデオキシグルコースというブドウ糖によくにた物質が使われています。この物質にはフッ素の放射性同位体 18F が使われています。そして、そのフッ素同位体をつくるために、酸素の安定同位体 180 が使われています。

フルオロデオキシグルコースとブドウ糖

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