安定同位体とは
原子力と安定同位体

原子力といえば、放射性物質(同位体)を大量に発生するというイメージですが、医療の一つ、原子炉療法には、ホウ素の安定同位体が用いられています。

ホウ素中性子捕捉療法
ホウ素中性子捕捉療法( BNCT )は、原子炉で作り出した中性子を、ホウ素の安定同位体が吸収し、アルファ線をだして、リチウムに変化することを利用しています。アルファ線は細胞を殺しますが、その飛距離は人間の細胞の大きさほどしかありません。がん細胞にこのホウ素を蓄積させて、中性子を当てれば、がん細胞だけを選んで殺せることになります。
治療の難しい、脳腫瘍や色素細胞のがん、悪性黒色腫への治療が期待されています。
中性子といえば、中性子爆弾など、生物を殺すイメージがあります。しかし、BNCTで使用される中性子というのは、熱中性子とよばれるエネルギーの非常に小さい中性子です。
原子炉では制御を行いながらゆっくり核分裂をさせるために、核分裂で生じる中性子を減速させ、エネルギーを百万分の1ほどにした熱中性子を利用しています。この為、熱中性子が生体細胞に影響を与えることはほとんどないとされています。さらに、ホウ酸の同位体は熱中性子を捕まえやすいという特徴も持っています。 ホウ素中性子捕捉療法

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